東大寺「お水取り(修二会)」発祥の地は笠置寺!?

こんにちは。京都府笠置町の笠置寺、副住職です。

本日の笠置山は、晴れ間が見えたかと思えば急に雨が降る、変わりやすいお天気の一日でした。そんな中、**「お水取りツアー」**にご参加の皆さまが笠置寺へ参拝にいらっしゃいました。

3月1日から3月14日までの2週間にわたり、東大寺では関西に春の訪れを告げる伝統行事**「お水取り(修二会:しゅにえ)」**が行われています。

「東大寺の行事なのになぜ笠置寺へ?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は笠置寺は**「お水取り発祥の地」**として知られているのです!
今回は、笠置寺とお水取りの不思議なご縁について少しだけご紹介します。

東大寺「お水取り」のはじまりは笠置寺から
• お水取りのはじまり
東大寺でお水取りを創始した「実忠和尚(じっちゅうかしょう)」は、もともとこの笠置寺で厳しい修行を重ねておられました。
• 天界の行法を人間界へ
実忠和尚が笠置寺の「千手窟」と呼ばれる洞窟から天界(兜率天・とそつてん)へと赴き、そこで行われている素晴らしい行法を目の当たりにします。そして「ぜひ人間界でも行いたい!」と持ち帰ったのが、お水取りの起源だと伝えられています。

笠置寺縁起絵巻の一節。赤い柱の建物の中で座る僧侶たちと、その外で膝をつき礼拝する実忠和尚、そして雲の間から現れる門の様子が描かれた古風な絵巻物。
『笠置寺縁起絵巻』に描かれた、実忠和尚が兜率天(とそつてん)へと赴く場面。

「お水取りのルーツがここにあったんですね!」と、ツアーの皆さまも熱心に住職の話を聞いてくださいました。歴史の始まりの場所に実際に立ってみると、また違った感動がありますよね。
晴れたり急に雨が降ったりのお天気でしたが、1300年以上の歴史を持つこの場所で、実忠和尚も同じように雨の音や晴れ間の光を感じながら修行に励んでいたのかもしれません。
そう考えると、今日のようなお天気でのお参りも、なんだかロマンチックですよね。