境内案内

1.解脱鐘
蓮の花をモチーフに底部に六つの切り込みが施された釣鐘。
重要文化財に指定されています。

2.笠置寺本堂・正月堂
観音悔過法の会場として、東大寺実忠和尚によって建立された御堂を起源とします。
現在まで伝わる「お水取り」発祥の場です。

3.弥勒磨崖仏
高さ15m の巨石に刻まれた仏は「天人の作」と伝えられ、遥かな未来に仏教を再興される仏ですが、元弘の戦乱の兵火を最後に焼亡したと言われています。

4.伝虚空蔵磨崖仏
岩肌に刻まれた9mの仏像は、記憶力がよくなるというご利益のある虚空蔵菩薩さま。
元弘の兵火に焼かれることもなく、お姿をとどめています。

5.ゆるぎ石
後醍醐天皇の籠る笠置山を取り囲む鎌倉幕府軍。
元弘の戦乱において武器として使われた岩の残りは、端を押すとゴトゴトと動きます。

6.雲海
谷間を流れる木津川。
紅葉の季節から早春にかけて、放射冷却で冷え、風が穏やかな朝に谷間に立ちこめる川霧は雲海となります。
笠置山から見下ろす、朝日を受けて変わりゆく姿は、仙人にでもなったような気持ちにさせてくれます。

7.後醍醐天皇行在所 ・ もみじ公園
山頂へと続く階段を登ると、後醍醐天皇の行在所跡です。
眼下には80本を数えるもみじ公園。春には青もみじ、秋には錦に彩られます。

8.笠置石
「笠置」の地名の由来。
天智天皇の皇子が「笠を置かれた石」 なので笠置石です 。

9.千手窟
東大寺大仏殿建立のため良弁和尚が千手の秘法を行い、一大事業を成し遂げられました。
実忠和尚はこの龍穴から弥勒の世界に至って、観音悔過法を学ばれました。

10.胎内くぐり
修行場のスタート場所。
岩の洞窟を母胎にたとえ、通り抜けることによって生まれ変わるとされました。

11.太鼓石
重なる巨石。
丸くはがれている部分の右脇をたたくと「ポンポン」と鼓のような音がします。

笠置寺は山寺。1周800mの修行場巡りは別世界。
奈良時代に南都僧侶が修行された山道は遊歩道として整備され、驚きと発見をともなって自然を楽しむコースとなりました。
四季折々の笠置山をお楽しみください。